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「小さなことの積み重ね」高橋幸枝 著 を読んで。元気で長生きの秘訣は何気ない日常の中にある

steps by pixabay

 

いくつになっても、元気で健康でいたいですよね。

今回、98歳現役医師が書いたこちらの本を読みました。

 

 

著者について

髙橋 幸枝(たかはし さちえ)

1916年11月2日生まれ、99歳。(本の出版時は98歳)

神奈川県秦野市にある秦野病院を開院し、現在は社会福祉法人 成和会理事長。

神奈川県 秦野市 精神科 なら秦野病院

 

 

本の概要

100歳近くでありながら現役の医師という著者は、「どうしてそんなに元気なのですか?」「長生きの秘訣は?」という質問をよく受けるそうです。

長生きの秘密もボケない秘訣も何もないという著者ですが、日々の生活の中で何気なくしていることが今の「元気に長生き」していることにつながっているのではと感じているそうです。

本書では著者のこれまでの人生と日常生活から、大切にしていることや学びが書かれています。

 

この運動がいい、この本を読むといい、というような”特効薬”を期待されている方はがっかりするかもしれません。私の日常生活のちょっとした思いつきや工夫、心の持ち方を記しているからです。

 

 

心に響いた3つのポイント

  1. 観察力の大切さ
  2. 食べ過ぎない
  3. 何歳になっても挑戦する気持ち

順にご説明します。

 

観察力の大切さ

もともと絵を見るのが好きだった著者は80歳になってから絵画の通信講座を始めました。そこで気づいたことです。

花瓶 by ぱくたそ

 

じっくり見る

デッサンをするときは大きさやバランス、色をよく観察しないと描けません。いつもはぼんやり見ているものをしっかり見るわけです。私はよく花を描きますが、花も同じ。葉とのバランスや色の濃淡、ただ「ああ、きれいな花だわ」と思っていたときとはまるで見方が違います。

今まで見えていると思っていたものが、実は見えていなかった。きちんとじっくり見ることの大切さを教えられました。それは自分の生活の中でも、診療をするうえでも役に立っていると思います。

 

何気なく見ている時は、確かに見ているのですが実は頭に入っていないのですね。

じっくり見るからこそ頭に入り、記憶に残るのだと思います。

 

これは絵を描く時だけでなく、読書にも当てはまるのではないでしょうか。

「読んで終わり」の時より「読書メモや書評を書く」時のほうがじっくり本を読んでいる印象を私は感じます。

 

周りをよく見る

絵を始めた頃、白い花を描きたくて、一生懸命、白、白、白と思っていたんです。でも白い花を描くには周囲に色をつけていかなければだめ。「そういう表現の方法があるのか。そのものをただ見るだけじゃなく、周りをよく見ないと中心にある花の美しさが見えないんだ」と知りました。

 

森の中にある木と広い平野に1本だけぽつんと立っている木では、同じ木でも見え方が変わりますよね。

美しいと思うものの周りにも目を向けることで、視野が広がるのではないでしょうか。

 

 

食べ過ぎない

著者は健康や長寿のために必ず食べるといった物はないそうです。

ビュッフェ by ぱくたそ

 

腹八分目

もし、健康の秘訣があるとしたら、たくさん食べすぎないことかもしれません。おなかいっぱい食べてはだめ。腹八分目ぐらいがちょうどいいですね。昔のようにもうたくさん食べられない、ということもありますが。

 

お腹がいっぱいになると体が重くなり、動きたくなくなりますよね(笑) 

「食後に眠くなる」ということは、食べ過ぎの証拠です。

 

メグさんの記事から、体のために食べないという選択も大切だと感じました。

meguhealth.hatenablog.jp

 

お腹がすいたら食べる

規則正しい生活を送ることは大事ですが、食事に関しては無理をせず、食べたくないときは食べないようにしています。

たとえばお昼ごはんが食べたくないなというとき、無理に食べなければ夕方にはおなかがすいてきます。そうしたら早めの夕食にすればいい。お昼を食べてないからおいしくいただけます。

そんなふうに決め事を多くせず、からだや気持ちに寄り添って食べることも必要かなと感じています。

 

仕事などで必要に迫られて食べることもあるでしょうが、自由に決められる時は「時間で食べる」ではなく「お腹が空いてから食べる」をしていきたいですね。

 

病気で食欲がない時も、体力をつけるためといった理由で無理して食べる必要はありません。食べるよりもしっかり休養するほうが大切です。

 

はるきちさんの記事からも「お腹が空いてから」食べる大切さを感じました。

haruzen.hatenablog.com

   

 

何歳になっても挑戦する気持ち

著者は27歳で医者になる勉強を始める、30代終わり頃(今から約60年前)にゴルフを始める、50歳で病院経営を始める、80代でインプラントをするなど、常に挑戦の人生でした。 

チャレンジ by pixabay

 

現在も著者は秦野病院で週に1回、精神科の診療をしています。

年だからやめておこう。私はそんなふうに考えません

だからほんの少しとはいえ、診療にどうしても必要なパソコン操作もできます。

(中略)

やると決めたら即実行。

やってみたら意外に何でもないことも多いですから。

 

92歳で大腿骨を骨折した時のことです。

ぼんやりするのは苦手です。

骨折で入院していたときも病院の職員の方を観察したり、車いすでバックしたりして楽しく遊んでいました。

 

日々をボーっと過ごすのではなく「何か楽しいことはないか」「こうしたら楽しくなるかも」とアンテナを張り巡らせ、頭・手足を使っていることが元気でボケない秘訣なのではと感じました。

 

衰えを感じることはあります。

それでもまだまだやれる、まあ大丈夫だと自分に言い聞かせこれからもずっと挑戦を続けていきたいと思います。

 

人間、何歳になっても知らないことがたくさんあります。

挑戦する気持ちが大切ですね。 

 

 

まとめ

この本を一言で言うと「元気に長生きの秘訣は、何気ない日常の中にある」と言えるのではないでしょうか。

まさに本のタイトル通り「小さなことの積み重ね」ですね。

 

この他にも、

  • 昨日食べたものや会った人、出来事を思い出す
  • 毎日の階段の上り下り

とすぐに取り入れられることが多く載っています。

 

「昨日何食べた?」と聞かれて、すぐに答えられないことがありませんか?

我が家の小1息子に帰宅後すぐに給食メニューを聞いても「忘れた」と言います。(重症ですね)

 

また著者は、迷惑をかけない最期を迎えるために整理整頓を心がけているそうです。

こちらも見習いたいと思いました。年齢に関係なく、人間はいつ死ぬかわかりませんよね。

 

私の倍以上を生きておられる人生の大先輩の言葉を、日々心がけていきたいと思います。 

 

本書はこちらです。